自家焙煎コーヒー店 -月夜と珈琲-

2025/12/01 20:35

久しぶりに新商品、グアテマラからブルボンとティピカを贅沢に使用し、しかもアナエロビックナチュラル精製で仕上げられた個性豊かな珈琲豆が加わりました。

詳しくは商品ページをご覧くださいませ。


【優等生なグアテマラコーヒー】

グアテマラのコーヒー豆はウォッシュドが多く、ナッツやカカオのような、良い意味での「優等生」的な味わいが特徴です。


同じグアテマラで、月夜と珈琲で人気のエルボスケも、まさにその典型。安定した美味しさで、毎日飲んでも飽きのこない一杯です。(エルボスケについては、また改めてご紹介します)


【そもそもアナエロビックって?】

アナエロビックという言葉、最近よく見たり聞いたりしませんか?


コーヒー豆の精製プロセスのひとつで、すごく簡単にいうとコーヒーチェリーを密閉タンクの中で発酵させる方法です。

精製プロセスで一般的なナチュラル(天日干し)やウオッシュ(水洗式)は空気に触れながら発酵する「好気性発酵」ですが、アナエロビックは酸素を遮断した「嫌気性発酵」。この違いが、独特の甘みと複雑な香りを生み出しています。


・144時間の発酵と聞いて、みなさんはどんな味を想像しますか?

強烈な香り、尖った個性……サンヘラルドのアナエロビックナチュラルは、そんな予想を良い意味で裏切ってくれます。


長時間発酵の豆でありながら、口当たりはまろやか。ほのかに甘い香りとライチを思わせるフレーバーがやさしく広がります。


そして、この豆の最大の魅力は冷めてからの甘み

淹れたては穏やかな果実味ですが、カップの温度が下がるにつれて、じわじわと甘みが立ち上がってくる。ゆっくり飲み進めるほどに表情が変わる、そんな一杯です。


アナエロビック=「個性的」と言われますが、このコーヒーでは身構える必要は全然ありませんよ。


・月夜と珈琲では、この豆をフルシティーロースト(中深煎り)でご提供しています。

アナエロビック由来の発酵香は、浅煎りほど際立ち、深煎りほど丸くなります。中深煎りは、その個性を残しつつ角を取り、飲みやすさとキャラクターのバランスが絶妙な焙煎度合いです。


【月夜と珈琲的 おすすめの淹れ方】

まず前提として、コーヒーの淹れ方に「絶対の正解」はありません。ここでご紹介するのは、あくまで私たちが美味しいと感じる一つの方法です。ぜひ、ご自身の好みに合わせて調整してみてください。


お湯の温度:83〜86°
*高温だと苦味が強く出すぎるため、やや低めで。

粉の挽き目:中挽き


淹れ方:

  1. 蒸らしは30秒で、豆の1.5〜2倍の湯量を目安にお湯をぽたぽたと少しずつ落とす
  2. その後、豆の15〜16倍のお湯を2〜3回に分けてドリップし、2分以内に注ぐ
  3. お湯が落ちきったら完成


【飲み頃について】

焙煎直後と数日後、どちらが美味しいか。これもコーヒー好きの間では様々な意見が聞かれますね。

月夜と珈琲としては、この豆は焙煎から1週間ほど経過してからが飲み頃だと感じています。

焙煎直後は豆がまだ落ち着いておらず、やや尖った印象。数日置くことで角が取れ、まろやかさが増し、「冷めても甘い」特徴がより際立ってきます。


お手元に届いたら、少し寝かせてみる。それもまた、コーヒーを楽しむ一つの方法です。

もちろん、焙煎直後のフレッシュな香りを楽しんだり、日を追うごとに変化する味わいを比べてみるのも面白いですよ。


こちらのグアテマラ・サンヘラルド農園、ゆっくりと味わっていただけたら嬉しいです☕️